母の愛と神の愛

  5月第2日曜日は母の日です。その由来は、アメリカ、バージニヤ州に住んでいたメソジスト教会員の婦人の子供から始まりました。彼女は母が生前、聖書から教えた下さったことを心に留めておりました。その母が召された2年後、1907年に母親の追悼集会でカーネーションを飾ったことが始まりとされています。 その母親が教えたのは、モーセの十戒の第4戒で「あなたの父と母を敬え」という戒めでした。これは、どのような意味なのでしょうか?
それは、自分の母親が尊敬に価する人物だから敬うという教えではありません。母親という立場ゆえに尊敬するということです。何とも理不尽な事かと思う方もおられるかも知れません。しかし、その立場を与えたのは、神ご自身です。そのことから、教えられるのは最終的には神を敬うことに繋がるということです。
ところで、母親の自分の子供に対する愛は神の愛に近いとも語られます。しかし、神の愛と母の愛は本質的に違います。神の愛は無条件の愛であり先行の愛です。二つのみことばを記します。「神は、実にそのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」(ヨハネ3:16)
「しかし私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死んでくださったことにより、神は私たちに対するご自身の愛を明らかにしておられます。」(ローマ5:8)
私たちもさらに神の愛に満たされ続けるように祈りましょう。
一般の新聞に母の日に関して書かれた文章を紹介します。「お母さんがすべてだと感じる幼いときは、それほど長くない。≪オムレツを焼く母がいてこの人をいつよりママと呼ばなくなりしか≫感謝の仕方も、多様であってもいい。あえて言葉にしなくてもいい。でも言葉にできるならもっといい。」何とも言えない暖かさが伝わってきます。それぞれの親子関係がさらに麗しい、暖かな、関係となりますように。